『I LOVE YOU』の和訳の醍醐味≪ちょっとひと息コーナー≫
愛の告白『 I LOVE YOU.』
和訳はもちろん知ってのとおり、『私はあなたを愛してます』ですよね。
でも、開国直後の明治時代は、そうでもなかったみたいです。
背景的に、こんなストレートな表現は、‘はしたない’とされました時代です。
ではでは当時、かの有名な文豪たちは、どう和訳したのでしょうか?
夏目漱石は英語教師時代に、自分の生徒に『月がきれいですね』と訳してみせました。二葉亭四迷は作品「片恋」の中で、女性からの告白として『死んでもいいわ』と訳しました。なんとも粋な訳し方じゃないですか。行間に託した想いは、それよりも前の時代から受け継がれた俳句や短歌に通じるものがありますよね。
ちなみに、松尾芭蕉の『古池や 蛙飛び込む 水の音』を外国の人に聞かせると、「で、その先はどうなるの?」と必ずせがまれるようです。この余韻、彼らには理解しがたいみたいですね。
日本と外国の文化の違いを感じますよね。ますます進む国際化社会、日本人としてどちらの感覚も大切にしたいものです。
2016年09月25日 10:37