⑦賢(かしこ)くならずにはいられない 【マル秘 勉強法】
一夜漬けは、よくないとから、できるだけしないようにとお話ししました。理由はカンタン、せっかく暗記しても記憶として残らないから。みなさんの最終目標は、明日のテストではなく、受験なはず。同じ暗記するなら、もっと有意義に記憶を長期にわたり蓄積おく方法をわかりやすく例を挙げながら紹介します。
例えば社会、初めて歴史の暗記をし始める時、最初からある特定の年代を細かい所まで懸命に暗記しようとしても、なかなか頭に記憶としても留まりませんよ。それはがんばって細かい所までしっかり暗記したように思えても、実は理解としては浅い知識にすぎないからです。歴史全体からみれば、そんな暗記は全体から切り離した断片的な知識記憶であるために、脳はそう言った情報を記憶から排除しようとするそうです。そこにはストーリーがないわけです。マンガでも映画でも途中から見ても筋が読めずわからないし、最初から見た方が断然のめり込めますよね。だから、大量の情報を細かいところまで理解し暗記するためには、まず大きなくくりをしっかりと捉え、流れを理解することが最も大切です。まず大局的な歴史全体の流れを押さえ、しっかり理解してからのち、各時代の細部へと理解を掘り下げればよいででしょう。それが、脳科学的に見ても、長期間記憶を留めておく最も効果的な方法です。
またオリンピックで3回の金メダルを獲得した柔道家の野村忠宏さんも、こんなことを言っていました。「得意ワザをまずとことん練習して磨きをかけることが、他の多彩な技の習得にもつながった」と。実は勉強でも同じことが言え、ある分野〔教科〕の理解〔勉強〕の仕方を覚えると、他の分野〔教科〕に対しても脳は自然と応用してくれるのです。記憶するとは、単に知識を脳に蓄えるだけでなく、理解の仕方までも覚えるため、違った分野であってもより早く深く理解できるようになります。脳は使えば使うほど賢くなるって言いますよね。応用力が増すからですね。君のまわりにいる野球が得意な子は、他の球技も得意だったりしませんか?。このように、ある教科を習得することが、今度は他の科目の習得をも容易にしてくれます。嫌いな教科から勉強を始める必要は全くありません。まずは、得意教科から伸ばすが勉強のコツです。
歴史の勉強にしても、まずは歴史全体の流れ、大局〔ストーリー〕をとらえるようにします。それからは、必ずしも古い年代から順に暗記することにこだわる必要はありません。まずは好きな時代をしっかり勉強し理解を深めるようにしましょう。そうすることで、ほかの時代の理解・暗記をスムースに理解できるようになります。もちろん、理科やほかの教科でも同じことですよ。