『やる気』がない理由(後編)[和歌山市の個別指導イースクール]
もともと、子どもたちは、『やる気』を潜在的に持っていたはず。
そのことは、我が子の幼児期を知るお母さんもよくわかっていることでしょう。
ではなぜ、そうした子供が、いつやらか『やる気』を失せてしまったのか。
それは、「何をやっても評価されなくなった」ことに根源があるのです。
自分のことに関心を示されなかったり、家庭や学校などで「駄目ね!」「やめなさい!」「早くしなさい!」「どうしてちゃんとできないの!」などの
『やる気』を損なう否定的なアプローチをたくさん受けてきたためです。
褒められなくなっただけならまだしも、掛けられる言葉に『あなたはいくらやっても無駄よ!』と暗示が込められていたわけです。
これをやられ続けると、誰だって『やる気』が失せちゃいますよね。
ですから、彼らの『やる気』をもう一度持たせるためには、「評価されない」という部分を打ち消してやることが重要になります。
じゃぁ、声をかけて、褒めてやればいいというわけでもありません。
大切なのは、子供をちゃんと見て、相手の視点(ツボ)に合わせて、評価してやること。
・「見かけたら声をかける」(存在を認知する)。
・「ちゃんと宿題が出来たね」と伝える(結果でなく、行動を認める)。
・「できてるよ、すごい!」と伝える(結果・成果を認める)。
・「おしい!よくがんばってるね」と伝える(努力を認める)。
・「ここのところがすごくいいね」と伝える(創意工夫を認める)。
ケースバイケースにちゃんと評価してやる姿勢こそが、子どもに再び響くのです。
こういった働きかけを粘り強く繰り返し、「やれば出来る」、「評価されている」ということをもう一度、潜在意識の中で学習させることが重要です。
実は私も塾では、塾生に課題を提示し、彼らが少しずつその課題をこなしていくプロセスの中で、これらの承認活動を徹底して取っていくようにしています。
どの塾生にも、『そばでいつも見ているよ』と伝えるためです。
このように『やる気』を出ない原因が子供にだけあるわけではないのが分かれば、少しは子供を長い目で見られるようになりませんか。
昨日今日で『やる気』が無くなったわけではないのですから。
叱って勉強してくれるなら、親としても悩んだりしませんよね。
『やる気』のない状態を何とかするためには、今までとは逆の行為が必要なってきます。
「やらない・できないこと」を否定するばかりでなく、たまには「やったこと・できたこと」を幼児の時のように肯定してやること。
そして、根気強く、子供の行動の小さな変化を見逃さないで、肯定・承認してやることを少しずつ増やしていく。
その子供が培った無力感を解消していくのですから、少し気長に寛容になって見守ってあげてください。
出来ている点を見逃さず、ひと言ふた言、承認してやってくださいね。
どんな子どもでも、素晴らしい点があるのですから。
これは私自身、子を持つ親として、自分にも言い聞かせています。